山陰広告協会 | 山陰広告賞
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山陰広告賞2023
受賞作品

 

【講 評】
山陰広告賞 審査委員長
日下慶太

まずは言い訳をさせてください。私が携わった「新聞を配ることは、気を配ること。」のシリーズがグランプリとなりました。自分が審査委員長なのに自分の作品を選ぶのかよと思う人もいますよね。私が出品者ならそう思いますし、過去、とある広告賞でそんな思いもしたこともありました。なので、自身の作品については判断を控えました。グランプリは私以外の審査員4名の総意であったことをご理解ください。
私としては、審査委員長が自分で作って出品するのは「すべらない話」で松本人志さんが一番立場が上なのに自分も話しているみたいでいいかなあと思いまして。私もプレイヤーでいたいのです。「審査委員長だけあっていい作品作るじゃねえか」と思っていただけたら幸いです。
今回はデザインのレベルがとても高かったです。町や建物など広告の領域を越えてデザインしているものもあり、胃が痛くなるほど判断に悩みました。改めてデザインとはなんぞやと考えました。
都市部の広告デザイナーは広告でのデザインがほとんどなのですが、山陰では広告デザイナーが様々な領域までデザインしようと試みているからおもしろい。いつも学びが多いし、山陰の広告の可能性を感じています。
あと、みなさん、「応募したのと違う部門で受賞している」って方も多いかもしれません。そうなんです、どうしても、募集作品が多い部門とそうでない部門、特に複合が作品数が多いんですね、でも各部門から2つしか選べない。複合の中でも、これはサイトはいいよね、動画はいいよね、プロダクトがいいよね、みたいなことで選んでいます。もし部門に迷われても、あとでこっちがいい塩梅にしておきますので、じゃんじゃんご応募ください。それでは講評いってみましょう。


【山陰広告賞グランプリ】

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「新聞を配ることは、気を配ること。」60秒TVCM
 
 
新聞を配ることは、気を配ること。
広告主=(株)山陰中央新報社
制作者(社)=日下慶太/後藤章治/(株)あしたの為のDesign
 

自分の携わった作品でするのもなんで、他の審査員の方に講評してもらいました。

中村 滋男 山陰広告協会専務理事
配達員を通じ、販売店が一体となって、地域だけでなく日本特有の人間性の高い営みしていることを感じた。当たり前に感じる毎日を、この広告をみて改めて感謝の気持ちを覚えた。
 
山陰広告賞実行委員会
小村 健実 委員
新聞紙面、テレビ、ラジオ、どのジャンルも完成度が高い。広告主のアイデンティティ、様々な業務に取り組む人たちの前向きな姿勢、制作者の高い志が、それぞれの媒体特性を生かし、生活者の心に刺さった。
 
和田 工 委員
老若男女に分かりやすいコピーと、大掛かりなロケと取材で丁寧に作られている。展開が緻密で、シリーズを通して伝えられた情報がすべてリンクして見る人に伝わる広告だった。
 
中尾禎仁 委員
被写体になった人たちの日々の努力が丁寧に描かれている。作った感がなく、日常のシーンを自然体で撮った写真に力がある。普段見ることのない新聞配達員の方の仕事を見ることができた。

日下コメント
私としては、なにより「新聞配達員が主人公になる広告を作って欲しい」というクライアントのオリエンで、すでにいい広告ができる気しかしませんでした。無我夢中で取材して、コピーを書いて、写真を撮りました。それを、デザイナーの布野さんが紙面に、後藤さんが動画に落とし込んでくれました。ナレーターの中納良恵さんに原稿を読んでもらった時はスタジオに電撃が走りました。みなさまのおかげです。本当にありがとうございます。

 


【山陰広告賞準グランプリ】

みはな耳鼻・甲状腺クリニック
施設ロゴタイプ・ロゴマーク
(クリニックロゴ・待合兼音楽ホールロゴマーク・施設サイン)
 
広告主=みはな耳鼻・甲状腺クリニック
制作社=dotto.design office
 

これはもう病院のあり方を変えようとしています。待合にグランドピアノとカフェがあって、休みの日はコンサートもしてしまう。そんな病院あったっけ? もちろん、すべてに浸透している秀逸なデザインがあってこそです。
 

 


【地方創生賞】

本気米/海士の本氣米生産組合
 
広告主=海士町役場地産地消課
制作社=中村組
 

普通、お米の広告はおいしい、美しい自然が育んだ、農家がこだわって作った、とかじゃないですか、おいしいなんて一言も言わない。「地域を守るんだ」だけ。こんな角度から農業を描くとはさすがです。
 


 

松江市総合計画
「MATSUE DREAMS2030」
ー2030年の松江のあるべき姿ー
広告主=松江市政策企画課
制作社=(株)エブリプラン
 

松江市の未来を理解してもらうために、行政の総合計画というデザインが及ばなかった場所にデザインを持ち込んでいる。すばらしいです。この取り組みが知られて、日本全国でこんな総合計画が増えるようにという願いも込めて受賞作に選びました。未来が見えないわが町大阪市でもやってほしいわ。
 

 


【新人賞】


廣江健太(松陽デザインラボ)

 
クリエイター賞の松陽印刷の中で、たくさんの仕事に携わっておられて、かつ、アートディレクションから、カメラ、映像の編集までと獅子奮迅の働きです。こちらも文句なしの新人賞でした。

 


【クリエイター特別賞】


 
松陽デザインラボ

 

まずは受賞作がいちばん多かった。さらに、クールなデザインから、かわいいゆるキャラを使ったというデザインの引き出しの多さ、さらに、グラフィックから動画、サイトまで、多様なメディアで発揮しているクリエイティビティも素晴らしかったです。文句なし。

 


【写真賞】

 
 
 
群言堂
おりおり帖2022夏の暮らしカタログ
2022秋・冬の暮らしカタログ
広告主=(株)石見銀山生活文化研究所
制作社=(株)ポアント/(株)前田屋/(株)TSDO/(株)ノード
 

広告だと、ついよいモデルやライティングをしてしまうけど、モデルは身近な人だし、ライティングも太陽光。強いリアリティがある。嘘のない写真が素晴らしい。だから、商品やそれを作っている企業が信頼できる。何より商品が欲しくなる。

 
 

 

部門賞

 
 

新聞・雑誌

 
金賞

 

Saucy Dog シリーズ広告
 

広告主=(株)山陰中央新報社
制作社(者)=(有)パリティクラブ
 
新聞の若者離れが進む中の工夫としてよい。また、アーティストのプロモーションとしても、アーティストが故郷のゆかりの場所を巡るという視点は斬新です。写真もよいです。

 
銀賞

 

山陰みらい教室
 

広告主=日本サムスン(株)/大正製薬(株)/ネスレ日本(株)/(大)島根大学
制作社(者)=(株)山陰中央新報社/電通
 
高校生の意見を見事におもしろく新聞にしていてよかった。でも、他の作品が実行ベースが多いだけに、実行まで見てみたかった。あと、スペースは5段とか小さくていいので、もっとたくさん他のものも紹介するのもよかったのでは。


テレビCM

 
金賞

 

星空舞15秒TVCM
鳥取米・上京篇
 
鳥取米・帰郷篇
 
新米・自炊篇
 
新米・弁当篇
 

広告主=JA全農とっとり米穀部米穀課
制作社(者)=(株)シセイ堂デザイン
 
「がんばれ、新米」というコピーがめちゃくちゃよかった。確かに、新米には米が入ってる! 特に「弁当篇」がすばらしい。お米が人にパワーをくれるんですよね。しかも、お米はおいしそうだし。

 
銀賞

 

渡部印刷テレビCM
 

広告主=渡部印刷(株)
制作社(者)=渡部印刷(株)
 
前半の映像が普通だったので、そこがもっと工夫があればよかったかなあ。
しかしながら、後半の神社の階段のカットからがすごいです。そして、音楽が最高です。


ラジオCM

 
金賞

 
しまね「ただいま」と「おかえり」の物語
 

広告主=島根県
制作社(者)=(株)エフエム山陰/(株)エフエム東京/(株)シャ・ラ・ラ・カンパニー
 
情景が浮かんでくる言葉選びとサウンドデザインが素晴らしい。長いのに飽きさせない。そして、島根県民の歌の使い方がとてもユニークで、バカにしているような(いや、そうじゃないかも)、全国の広告コンクールで賞が狙えますね、これ。

 
銀賞

 
時報CM
 

広告主=JA全農とっとり
制作社(者)=(株)山陰放送
 
1本とられてしまいました。おやつにスイカを食べたくなりました。梨とか、らっきょうとか、シリーズつくってほしいなあ。


ポスター・アーバンアド

 
金賞

 

宝石のように輝くお米
Jewelry R.
 

広告主=(株)物部
制作社(者)=(有)ノード
 
モデルさんをつかってなんておバカなことをしているんだ! ツボに入りました。商品パッケージもよかったのですが、ポスターが際立ってつい、ポスター部門に持ってきてしまいました。

 
銀賞

 

Raw Sugar Roast 2F
ポスター
 

広告主=Raw Sugar Roast
制作社(者)=(有)パリティクラブ
 
これぞ、ポスターといった感じですね。写真もデザインもよいです。都会的なものがあると思ったら、東京のお店でしたね。言葉があるともっとよかった。


パンフレット

 

 
金賞

 

安来節のじかんだよ
 

広告主=さぎの湯温泉 竹葉
制作社(者)=(株)あしたの為のDesign
 
隅々にまで行き届いた安来節への愛。写真を使わずにイラストで行き切ったのがよかったです。写真を使う方が踊り方の説明はわかりやすいんだけど、イラストの方が踊りたくなるし、安来節が好きになるんですね、不思議。

 
銀賞

 

Hito_Naka
 

広告主=(株)隠岐プラザホテル
制作社(者)=松陽デザインラボ
 
宿泊施設と町をつくるという、プロジェクト全体も力があり、他の賞での受賞もありえたのですが、あえてパンフレットを。あたたかくて鮮やかな写真と言葉がとてもよかった。


SP

 

 
金賞

 

リブと海
 

広告主=ウミガメリブ絵本製作実行委員会
制作社(者)=ミナミデザイン
 
まず、絵本としておもしろい。言ったらネタバレになるので言いませんが、衝撃の事実が。ツールとして絵本を選んだこともいい。映像よりも残るし。あと「地域の人のつくりたい」をアートディレクターが実現しているのがよかった。

 
銀賞

 

麒麟獅子舞フェスタ2022
PRツール&会場演出及び
開催記念ヘリテージグッズ
「麒麟獅子舞コレクションカード」
商品開発&販促展開
 

広告主=日本遺産・麒麟獅子舞フェスタ2022実行委員会
制作社(者)=(株)シセイ堂デザイン
 
いつも大好き麒麟獅子シリーズ。今回はカードできた! 本当にアホや!(大阪人にとっては最高の褒め言葉)。カードにすることで子供たちにも身近になっていてよい。「濱坂神社の麒麟獅子カード激レア!」とかなったりすればいいのにな。


パッケージ・プロダクト

 

 
金賞

 

「よすか」
プロダクトデザイン
 

広告主=(株)秀玉堂
制作社(者)=(株)秀玉堂/松陽デザインラボ
 
火打ち石、勾玉、鏡など古来のものを新しく見せている秀逸なプロダクトデザイン、その世界観をいかんなく示したサイト。BEAMSとコラボなど話題もあり。きっと、古代でも人気の商品となるでしょう。

 
銀賞

 

出雲のまこも蒸し
「神在-Kamua-」浴剤BOX
 

広告主=(株)Warmth
制作社(者)=(株)グレイスデザイン
 
神々しいロゴデザインはもちろんですが、このまこも蒸しが島根の女子で密かに人気というのもポイントでした。私もまこもに蒸されたい。


デザイン

 

 
金賞

 

松江が育む出雲そば
 

広告主=松江そば文化ブランド化推進協議会
制作社(者)=(株)エブリプラン/(有)ノード
 
秀逸なデザインはもちろん、そこに割子そば、瓦が隠されていたりと強い意味が込められていてよかった。何よりおいしそう。

 
銀賞

 

島根かみあり国スポ・全スポ2030
第84回国民スポーツ大会
第29回全国障害者スポーツ大会
 

広告主=島根県環境生活部スポーツ振興課
制作社(者)=松陽デザインラボ
 
様々な競技をしまねっこを使って表現していたのがすばらしい。たくさんの種目を仕上げるのにさぞかし苦労されたと思います。
 

※関連動画

動画

 

 
金賞

 

県民ドラマ
「しまねがドラマになるなんてリターンズ」
TV放送
 

広告主=島根県広聴広報課
制作社(者)=山陰中央テレビジョン放送(株)/(株)山陰中央新報社/(株)読売広告社/太陽企画(株)
 
続けたことが何より素晴らしい。こういうのって1回限りの花火になりがちなんです。もちろん、映像の完成度も高いし、島根について考えさせる内容です。ずっとずっと続いてほしい。次は大田くんが出てきそうな予感…

 
銀賞

 

&ご縁の聖地
 

広告主=(公社)島根県観光連盟
制作社(者)=(株)JR西日本コミュニケーションズ山陰支店/(株)Noto/メディアネットワーク(株)/サカイデザイン
 
ご縁というものの解釈がよかった。きちんとご縁を日常に落とし込んでいるすばらしい言葉。途中のナレーションがめちゃくちゃいいので、それをもっとポスターやキャンペーンの前面に展開していけたらもっと上いきましたね。


インタラクティブ

 

 
金賞

 

大山乳業農業協同組合
コーポレートサイト
「白バラ物語」

 
広告主=大山乳業農業協同組合
制作社(者)=(株)カミナリ
 
誠実な企業姿勢がWEBサイトと動画から滲み出ていた。また、牛乳を想起させる白が基調のデザインもいい。山陰からの車の帰り、いつもサービスエリアで白バラ牛乳買って帰ろうと思います。

 
銀賞

 

SHIMANE
職人
CHANNEL
 

広告主=島根県商工労働部雇用政策課
制作社(者)=(株)広告通信社山陰支店
 
職人に負けないように丁寧にサイトと動画を仕上げる職人技。また、Uターンだけを盛り上げるだけでなく、きちんと仕事先も紹介している島根県の姿勢もよかった。


イノベーション

 

 
金賞

 

千代むすび 大吟醸
強力 Vintage2019/パッケージ

 
広告主=千代むすび酒造(株)
制作社(者)=dotto.design office
 
カッコ良すぎるロゴ、まるでジンのようなボトル。これは日本酒をイノベーションしている。審査員みんながドキッとした作品でした。

 
銀賞

 

善導寺
広報企画
 

広告主=浄土宗光明山善導寺
制作社(者)=松陽デザインラボ
 
より仏の教えを教えようという丁寧な動画。さらに、デジタル朱印帳。これは仏教をより身近なものにしようとする仏教のイノベーション。見た後、最後に手を合わせました。


複合

 

 
金賞

 

山陰中央新報社
140周年企画 4U35

 
広告主=協賛各社
制作社(者)=(株)山陰中央新報社、(株)パリティクラブ
 
若者の悩みをすべての媒体にぶつけている。しかも、実際の若者にも届いている。若者たちを応援している一方で、若者にこんな思いをさせてしまっている46歳の私の心も痛んだ。たくさんのスポンサーを集めて大きなプロジェクトとなっているのも素晴らしい。
 

 
 

 
銀賞

 

第26回参議院議員通常選挙
共同啓発
 

広告主=鳥取県及び島根県参議院合同選挙区選挙管理委員会
制作社(者)=(株)メディアスコープ
 
あの手この手で選挙を身近にしようとしているこのキャンペーンはゆるくない。ポスターは何よりもいいですが、たくさんある動画も丁寧につくられている。
 


 
 
◎作品展示

2023年
3月8日|水|~3月13日|月|

10:00 ~ 16:00

島根県立美術館

松江市袖師町1-5 ギャラリー
TEL(0852)55 - 4700
 
 
出品者の方の搬出は
2023年 3月14日|火|
10:00 ~ 12:00(時間厳守)
※島根県立美術館
 
 
表彰式・講評会
山陰広告協会定時総会懇親会席上(2023年6月開催予定)

 
 

 
 

審査委員長

 
 
 コピーライター・写真家
日下慶太 氏 
 Keita Kusaka
 

1976年大阪生まれ大阪在住。コピーライターとして働きながら写真家、UFOを呼ぶためのバンド「エンバーン」のリーダーとしても活動中。
商店街のユニークなポスターを制作し町おこしにつなげる「商店街ポスター展」の仕掛け人。2021年に20年間勤めていた電通を辞めてフリーに。著作に自伝的エッセイ『迷子のコピーライター』(イーストプレス)、写真集『隙ある風景』(私家版)。佐治敬三賞、グッドデザイン賞、TCC最高新人賞、KYOTOGRAPHY DELTA Awards、造本装幀コンクール日本印刷業連合会会長賞ほか受賞多数。 
 
 


 
 
 
 
 
 
 

 
 


 
 
主催:山陰広告協会
協賛:山陰中央新報社、BSS山陰放送、TSKさんいん中央テレビ、日本海テレビジョン放送、エフエム山陰
後援:島根県、鳥取県、松江市、米子市、松江商工会議所、出雲商工会議所、安来商工会議所、米子商工会議所、境港商工会議所、鳥取商工会議所、島根県商工会議所連合会、鳥取県商工会議所連合会、NHK松江放送局、NHK鳥取放送局、朝日新聞松江総局、読売新聞松江支局、毎日新聞松江支局、日本経済新聞社松江支局、産経新聞社、中国新聞社
協力:山陰広告協会会員各社
 
 


 
 

山陰広告賞について

 
広告文化・技術の向上と地域振興を図ることを目的に「島根広告協会」が、1977年「島根広告コンクール」を開催したのが「山陰広告賞」の始まりです。
1983年に広告技術の一層の振興を目指して電通から審査委員長をお招きし、名称も「島根広告賞」へ変更。さらに2019年には「山陰広告協会」へ改称し、山陰両県を対象とした「山陰広告賞」として実施することになりました。
毎年、その前年1年間に山陰で制作された広告を集め、その中から優れた作品を表彰し、一般にも展示いたします。